花見と通訳ガイド試験と

 

例年よりだいぶ遅れて、東京でもお花見のシーズンがやってきました。

PEPの受講生の方には、通訳ガイド試験を合格後、プロのガイドして稼働している方もいらっしゃいます(こうした方々は、上級講座「会議通訳小教室」の受講者です)。そうした方々から、ガイドの現場のお話を伺うことがあるのですが、外国人観光客の「サクラ」愛は、大変なものだそうです。

私のお気に入りの桜スポットの1つは、東京の神田川付近です。

この地には、結構いろいろな通訳ガイド的に使える見所があるので、ご紹介します。

上の写真の中央奥の建物は、ホテル椿山荘です。毎年この時期には、将棋名人戦第一局が、ここで催されますね。今年も、もうじきここへ藤井聡太名人(八冠)がやってきます。

椿山荘は、もともと山形有朋の別荘であった所です。

山形有朋は、明治の元勲、大村益次郎の後、日本陸軍を率いた軍人ですね。

松下村塾出身です。松下村塾は世界遺産ですから、通訳ガイド試験にも出題される可能性大です。

中央手前の黄色い壁のあたりの建物は、「関口芭蕉庵」です。

松尾芭蕉が二度目に江戸に入った後に請け負った神田上水の改修工事の際に1677年から4年間、「おくの細道」へ旅立つ前に、住んでいた場所ですね。

文学者として名高い芭蕉が、土木工事の仕事をしていた、というのはなかなか面白い話です。松尾芭蕉には「忍者説」があり、土木に関する専門知識があったのかもしれません。

関口芭蕉案は、安藤広重の浮世絵にも描かれています。

  

ちなみに、全国通訳案内士試験には、近年、松尾芭蕉がらみの出題がたくさん見受けられます。

「おくの細道」は、2020年度の二次口述プレゼンに出題されていますね。