九州旅行失敗談その4

旅行にトラブルはつきものです。旅行のことを英語でトラベル(travel)といいますが、これは何とトラブル(trouble)と同語源だそうです。

そうだとすると、発音の苦手な日本人が、city を shitty と発音してしまうのは罪が大きいミスであるところ、travel を trouble と発音してしまうのは、比較的罪が小さい、むしろ的を得たミス(?)なのかもしれません(笑)。

さて、今回お話しする失敗には、幸い大きな実害はありませんでした。私が旅慣れないため、ちょっと苦労した、という話です。

東京から九州への足は、飛行機だったわけですが、飛行機のチケットは、友人に取ってもらいました。

実は、これまで私は飛行機に乗った回数は数えるほどであり、あまり慣れておりません。

また今回は、飛行機に乗るのが十数年ぶりでした。十数年前というと、まだスマホよりガラケーが多かった頃です。

飛行機の乗り方も、変わってしまっていました。

今回友人が取って私に渡してくれた飛行機のチケットは、「QRコード」をA4のコピー用紙にプリントアウトしたものでした。

東京から九州への飛行機のチケットは、数万円するわけですが、これがペラペラのコピー用紙1枚、というのは、何ともありがたみがない感じがしてしまいます。

チケット(切符)というと、硬券のイメージが残っているのは、やはり昭和の人ですね。

余談ですが、ロールすることのできない厚紙に印刷するのは、実は結構難しいことなのです。

昔からある「活版印刷」という方法を使うのですが、今はこのメソッドは廃れてしまって、機械や技術を持つ印刷会社さんの数は限られています。

なぜ私がこのようなことを知っているか、というと、PEPオリジナルのバインダーノート「Notetaker Pro」をデザイン・プロデュースした経験があるからです。

Notetaker Pro-Exは、オンラインストアで購入可能です。

このバインダーの表紙の紙は、暑さが1ミリあり、ロールすることができません。こうした印刷を請け負ってくれる印刷会社さんを探すのに、大変苦労した経験があります。

硬券切符が廃れていった理由の1つは、印刷のコストだと思います。

さて、それはともかく、コピー用紙のチケットは実用性の観点からもやや問題です。

これを携帯する際、折りたたんでポケットや財布に入れておく、ということになりますが、くしゃくしゃになってQRコード部分が読み取れなくなったり、紙自体が破けたり、失くしたり、というリスクが大きいのです。

今回は特に、私は自分の親戚を訪れるため友人とは途中で別れたので、このコピー用紙1枚を失くしてしまうと、帰りの飛行機に乗れなくなる可能性があります。

そそっかしい私は、何度もヒヤヒヤしました。旅行は、移動に体力と時間を使うだけでなく、いろいろと気も使います。

今回、九州では、私が付くとすぐに雪が降りだしたので、防寒のために毛糸の帽子を買いました。この帽子は、すぐに失くしてしまい、東京へ持ち帰ることができませんでした(泣)。

チケットと財布と携帯電話、これだけは失くさないようにしよう、と気を張り続け、何とか失くさずに済みましたが、気疲れてしまいました。

現代は交通機関その他が発達し、昔より旅はずっと楽になりましたが、やはりいろいろ大変なことがたくさんあります。

こうしたさまざまなトラブルを乗り越えて、トラベルしてきてくれる旅人には親切にしてあげよう、という心が「おもてなし」ですね。