トニカク安村の会見通訳

イギリスで大活躍した「とにかく明るい安村」が、外国特派員協会で記者会見した模様が、YouTubeにあがりました。

純粋に楽しんでいただいてももちろんいいのですが、英語学習者の我々としては、やはり英語、通訳、コミュニケーション、といった部分に注目したくなります。

この会見には、大変見事な通訳がついていて、とても勉強になります。大部分が「日⇒英」の通訳です。

特殊な語彙や業界知識が含まれませんので、通訳を学習中の方は、教材として、ぜひこの動画を見ながら、通訳に挑戦してみてはいかがでしょうか。

「そんな。プロがやるようなことを学習者の我々がやるのはレベルが高すぎる。そんな英語力は自分にはまだない」と尻込みされる方、いえいえ、それは違います。

私は、通訳理論を解説する講義を夏のセミナー等でよく行っています。そこで強調していることの1つは「日英通訳で一番大切なのは英語力ではなく日本語力である」ということです。

「自分は英語力が足りないから通訳は無理」と言われる方は、日本語による「リテンション・リプロダクション」を行ってみてください。

「リテンション・リプロダクション」とは、日本語で聞いたことをそのまま日本語で再現することです。英語は全く介在しませんので「自分は英語力が足りないから」という言い訳は通用しません。

こうした、本物に対しての「ぶつかり稽古」は、試験の通訳に対しての心理的恐れを、楽しみながら克服する1つの手段になるのでは、と思います。