2022年度全国通訳案内士試験二次口述出題一覧

先月11日に行われた、2022年度全国通訳案内士試験二次口述の出題一覧表ができました。

情報源は、受験者の皆様のご協力をいただきました。個別にお礼申し上げることができておりませんでしたので、この場を借りて心よりお礼申し上げます。ご協力まことにありがとうございました。

プレゼンテーションのお題について、ごく細かい点につき受験者の方々の意見が割れたものもいくつかあり、どちらを採用するか最後まで悩んだものもありましたが、最終的には多数派だった方を採用させていただきました。どうぞご了承ください。

外国語訳の問題文と実務質疑の問題文は、これから再現作業にかかります。完成後は、従前どおりホームページで公開いたします。ちなみに2021年度までの出題はこちら

解答・解説については、これも従前どおり、書籍『過去問詳解』を作成し、掲載する予定です。

さて、過去問が繰り返し出題される、というのは多くの難関資格試験に共通して見られる特徴ですが、全国通訳案内士試験二次口述のプレゼンテーションについては、毎年、特にそれが顕著です。

本年度の出題について、過去の出題と比べてみましょう。

まず、2度目の出題ですが、次のように8題ありました。カッコ内は前回出題の年度を表します。

計画運休(2019)、中山道(2015)、門松(2017)、なまはげ(2015)、恵方巻(2015)、鯛焼き(2019)、竿燈まつり(2019)、杉玉(2018)

そして、3度目の出題です。私が以前より「二度あることは三度ある」と注意喚起していましたが、やはりそうでした。2題ありました。

漆塗り(2015、2016、共に「漆器」の題にて)、道の駅(2015、2019)

二次口述が現在の形になった2013年度以降、プレゼンで同一の題が出た回数は3回が最高であり、4回出た例はまだありません。今年もこの原則は破られませんでした(無論、将来破られる可能性はあります)。

そうだとすると、将来の有力な出題予測の1つとしては、「二度あることは三度ある」が繰り返されることが考えられます。来年度以降の「二度あることは三度ある」の候補は、以下の17題になります。

里山(2019、2021)、流鏑馬(2018、2020)、鳥居(2018、2021)、鎖国(2014、2020)、除夜の鐘(2018、2020)、おでん(2015、2019)、桃の節句(2016、2019)、千羽鶴(2017、2019)、カプセルホテル(2015、2019)、渋谷スクランブル交差点(2015、2018)、鹿威し(2015、2018)、打ち水(2015、2018)、絵馬(2013、2018)、日本の城(2015、2016)、初詣(2014、2016)、厄年(2014、2016)、東海道五十三次(2014、2015)

これら全ての解答例は、それぞれの該当年度の『モデル・プレゼンテーション集 過去問編』及び『過去問詳解』に掲載されています。同じお題でも、年度ごとに別バージョンのプレゼン例を私は作成しています。

過去問は本当に大切ですね。

繰り返し出される問題は、現場の通訳案内士の問題意識の反映であると考えられます(つまり、現場でお客さんから説明を求められることが多い項目である、ということ)。各通訳ガイド団体の研修でも、プレゼンテーションが課されます。

このようにプレゼンの頻出過去問は、合格後の研鑽にも欠かせない課題だといえるでしょう。