天下第一の桜

桜は日本人にとって特別な花です。通訳ガイド試験でも頻出です。外国人観光客にも「花見」目当てで日本へ来る方がたくさんいます。

さて「天下第一の桜」といわれる桜はどこの桜か、ご存じでしょうか。

信州伊那市の高遠城址公園にある「タカトオコヒガンザクラ」です。

高遠城址公園にて

 

タカトオコヒガンザクラは、この地だけの固有種で、ソメイヨシノよりも背が低く、花の密度が濃いため、鑑賞により適しているといわれます。

この桜は門外不出とされ、長野県外へ出されることは極めてまれです。有名な例外の1つが、高遠藩内藤家の下屋敷跡である新宿御苑です。

新宿御苑にて

 

この高遠の桜は、通訳ガイド試験の一次筆記で出題されたことがあります。

 

実は最近、もう一つ例外を発見しました。世田谷区の芦花公園です。

 

ここに門外不出のタカトオコヒガンザクラがあるのは、今から20数年前に当時の東京都知事だった青島幸雄が、長野県知事に特別に頼み込んだからだそうです。

最初は長野県側から「この桜は門外不出だからダメ」と断られたとか。

しかし、青島知事はあきらめきれず「私に意地悪をしないでください」と言って食い下がり、ようやく東京都へ寄贈してもらえたそうです。

このオチが分かる人は、昭和の人ですね(笑)。