笑顔とアイコンタクトは必要?

本年度の全国通訳案内士試験二次口述まで、あと8日となりました。

予備校等で、二次口述の模擬面接を受ける際に受ける定番のアドバイスに「笑顔で!」というのがあります。

確かに、適切な笑顔はコミュニケーション上、有効かつ適切です。

しかし、私を含めた日本男児(あるいは大和なでしこ)の中には、「おかしくもないのに笑えるか!」と反発する人もいるかと思います。

また、慣れない笑顔を無理に作っても、不自然な「イタい」ものになってしまい、かえってマイナス、ということもありえます。

この点について、私は次のように考えます。

人には、いろいろな性格の人がおり、普段からよく笑う人とそうでない人がいます。これらはそれぞれ個性として尊重されるべきであり、無理に変える必要はないと思います。

ただ、お客様(ガイド試験の試験官は「外国人観光客」という想定)と話す場合に、仏頂面のまま、というのは礼儀に反してしまいます。

全国通訳案内士試験二次口述は「まじめな語学の資格試験」という側面と、「接客業の疑似」という2つの面があるので、真剣さと愛想の良さの両方が必要なのですね。

そこで、面接の際の表情について、私の提案は、以下のものです。

(1)両方の口角を5ミリだけ上げる

(2)目の近辺はゆるりとリラックスさせる

(1)は、顔の筋肉をちょっとだけ使います。口がへの字だと、どうしても「不機嫌」な感じになってしまいます。口角を5ミリ上げるだけで、これを回避できます。

逆に(2)では、筋肉を弛緩させます。目をカッと見開いて相手の目を覗きこんだりすると、怖い感じになってしまいます。よく、スマイルのイラストの目を山形の円弧で描きますが、ああいう目の表情がいいと思います。

この2つを守るだけで表情に関するマイナス評価は避けることができ、肝心の内容に集中できるものと思います。

「笑顔で!」というアドバイスは、決して「試験官に媚びる」ということを目指すものではなく、相手への思いやり、courtesyの1つ、というふうに考えれば、先述の日本男児(ないしは大和なでしこ)の皆さんも、納得していただけるのではないでしょうか。

 

この表情で、ときどき試験委員と目を合わせながら話すようにします。適宜、手元のメモや空中に視線を移してもOKですが、ずっとうつむいたままで話すのはよくありません。

試験委員は2人いますので、片方を無視することにならないよう、両方に交互に視線を配ります。

ただし、あまり頻繁に視線や首を横に振るのもせわしなくなりますので、そこは適度に行います。

こうした笑顔や視線といったノンバーバルに気を配りながら、話(バーバル)の質(語彙、発声、発音、内容)を保ってプレゼンするのは、本当に高度な技術です。

演習量を確保するためには、以下の教材が有効です。

(2)プレゼン演習タイマー(動画付き、演習カードとセットで使用)

プログレスバー版

デジタル時計版

アナログ時計版

本番同様、時計なし版

 

面接官ポスター(拡大印刷して部屋に貼りましょう!)