第一印象!最初の発音

本年度の全国通訳案内士試験二次口述まで、あと25日となりました。

面接では第一印象が重要です。そして、この試験の最初の課題はプレゼン課題です。そのプレゼンの第一声は、トピック告知「I’d like to talk about…」です。よって、これを正しく言えるか否かは、非常に大切です。

「そのぐらい簡単だ」と思われるかもしれませんが、英語学習者の中には、一定の割合でこのトピック告知がきちんとできない方がおられます。

そして、聞く人が聞けばこの「I’d like to talk about…」 の発音だけで、その人の英語レベルが概ねわかります。

「英語は発音だけじゃない」という反論もあるかもしれませんが、採点者にそうした推定が働くことは事実です。

一度推定が働いてしまうと、それを覆すためには多大なリソースの投入が必要となります。よって、試験では不利になります。

この「第一印象」は、口述試験の特質ともいえましょう。筆記試験、特にマークシート式試験であれば「印象」などといういい加減な要素は完全に排除できます。しかし、口述試験のジャッジはあくまで人間なのです。公平性が求められる国家試験といえども、完全な客観性は期待できないことは、いわば当然の前提なのです。

よって受験者は、この第一声「I’d like to talk about…」を、きちんとできるようにしておくことが大切です。

さて、では具体的にどこが注意点なのか。

1つは、「I’d like to talk about…」の強弱&抑揚です。アクセントとイントネーション、あるいはメロディといってもよい。この点については、上のYouTubeをご覧ください。

 

ネイティブスピーカーがどのように発音しているか、を知るためには、次の動画が有益です。正しい発音を意識して正しい発音のシャワーをたくさん浴びることにより、「間違った発音への違和感」が育ち、矯正が可能となります。

 

もう1つは「I’d like to talk about…」の「like」のLの発音です。

LとRの発音は、日本語話者英語学習者の永遠の課題ですね。

日本の英語学習者は、アメリカ式の「R」の巻き舌音を最初に習った際の印象が強すぎるためか、「L」を発音すべき場合に「R」音に近い音を出してしまうミスが多いようです。

日本の英語学習界隈では一般に、「R」音を練習し発音することが強調されています。

たとえば有名な例で「We Japanese people eat ライス」と言うと「シラミ(lice)を食べる」になってしまうぞ!と脅かされます。

しかし、私はこの例は教室事例だと思います。

日本語の「ラ行」音は、場合にもよりますが、どちらかというと「R」音に近いものとして認識されることの方が多い。

また「R」音は、アメリカ英語とイギリス英語でも少し異なるなど、バリエーションがあります。

よって、きちんとできるようにすべきは、むしろ「L」音の方です。

「I rike Engrish」などと発音すると、文脈で意味が通じたとしても、これを聞いたネイティブスピーカーは背中がムズムズします。

「Crap your hands!」と言ってしまうと、ネイティブスピーカーには、もう「あれ」にしか聞こえません。

「R」音のミスよりも、「L」音のミスの方が罪が重い、と覚えておかれるとよいと思います。

「L」音を発音する上で注意すべきポイントは、「舌の先端を上前歯の裏にしっかりとタッチする」です。