火山と湖…出題趣旨の把握

全国通訳案内士試験二次口述プレゼンでは、火山と湖がよく出際されるジャンルとして挙げられます。

たとえば火山について、「富士山」(2013)、「桜島」(2019)、「阿蘇山」(2019)があります。

湖について、「琵琶湖」(2018、2023)、「日本の湖」(2015)、「ラムサール条約」(2016)、があります。

では、なぜ火山と湖が出題されるのでしょうか?

これは、火山と湖は必ず観光地だからです。

つまり、火山や湖のお題を見たら、即「するとこの題のプレゼンは I hope you visit. を目がけて話すのだな」とわかります。つまり、話の結論がお題を見た瞬間に決まるわけですね。

では次に、なぜ火山と湖は常に観光地なのでしょうか?これを知っていると、プレゼンの中身で何を言えばいいか、がわかります。

まず火山ですが、観光地である理由は主として2つです。1つは温泉があること、もう1つは火山活動のおかげで地形が複雑になり、景色が美しいことです。

次に湖ですが、水のある所には古来、人をはじめとして様々な生物が集まるからです。

水は飲むだけでなく、その上に船を浮かべて交通にも使います。そうするとその近辺は町として発展します。太古の昔からそうしたことが繰り返されているということは、水の周りには史跡もたくさんある、ということです。

また、動植物も水の周りに集まり、観光アトラクションとなります。たとえば、魚が水に住むとそれは食材になり、あるいは魚を求てくる水鳥がバードウォッチングの対象となり、といった具合です。

この知識と「プレゼンのテンプレ」とを組み合わせます。

そうすると、たとえば火山がお題の場合、一般論の部分で「日本は火山国で、全国に100以上もの火山があります。火山には温泉と美しい景観があるので、人気の観光地です」のように述べます。

その上で、「例を挙げますと…」のように具体例を持ち出す「開いたトピックパターン」を用いればよいのです。

お題が「湖」の場合も、同じように一般論を述べた後、具体例を出します。湖におけるアトラクションは、釣りやクルーズ船などその湖自体に直接関わるものだけではありません。上述のように、湖の傍には史跡が多いことを知っていれば、近辺の史跡を挙げて説明することができます。

たとえば、「琵琶湖」について話す場合、彦根城や長浜などについて話すことができます。

このように、過去問を研究しておくとお題を見た瞬間に出題趣旨が把握でき、何をどのように話せばいいか、ということを瞬時に構成できます。

過去問研究に!過去の出題は「プレゼン出題トピック索引」(無料ダウンロード)で調べることができます。