私が今年の全国通訳案内士試験で、密かにヤマだと思っているテーマが1つあります。それは「第二次世界大戦(太平洋戦争)」です。
ご存じの通り、今年は戦後80年の節目の年、そして昭和100年でもあります。通訳ガイド試験は常に時事問題を出題してきましたし、今年が戦後80年であることは外国人観光客も知っていますから、これは「訪日外国人旅行客の関心事」(ガイドライン)といえるでしょう。
さて、もう少し具体的にどんな事物が出題されることが考えられるか、が問題です。今回は一次筆記試験「一般常識」のヤマを1つご紹介します。
私が予想しているのは「荻外荘」(てきがいそう)です。東京都杉並区荻窪にある近衛文麿の旧宅です。
近衛文麿は、公家の名家近衛家出身で、戦前戦中に総理大臣を3度務めた人物ですね。
ちなみに京都御苑の北側には、近衛邸跡があり、現在はしだれ桜の名所になっていますね。
なお「京都御所」は、2024年度の二次口述プレゼンに出題されています。
さて、荻外荘は、近衛の別邸でしたが、近衛はここを非常に気に入り、ここを購入後はほとんど本宅には戻らず、ここに居住しました。
そして、この荻外荘は、首相の「準公邸」としての役割を果たし、戦前戦中の日本の昭和史を決める様々な政治会談の場所となりました。
有名なのが、ちょうど今から85年前の7月19日に行われた「荻窪会談」です。その時の写真がこれ。
人物は、向かって左から近衛文麿次期総理、松岡洋右次期外相、吉田善吾海相、東條英機次期陸相。そうそうたる人物です。
荻窪会談(おぎくぼかいだん)は、1940年7月19日に公爵近衛文麿が東京府東京市杉並区の私邸(荻外荘)に於いて開いた会談。日中戦争が長期化・大規模化する中、ドイツ軍の電撃戦の成功によって、ドイツはベルギー、フランスを席巻し、さらにフランスを降伏させたことで日本の支配層の南進の野望が大きくなった時代背景がある。(Wikipedia)
(続く)