実務質疑の類型

全国通訳案内士試験二次口述の実務質疑(シチュエーション)は、お客さまの気持ちに寄り添う「柔軟な対応」がテーマですが、それでも一定の類型化が可能です。

つまり、頻出のパターンというものが存在します。これは過去問を調べればわかります。

1.刺青問題(2018-4、2018-5、2021-2、2023-2)

公衆浴場で刺青のある人が断られる、というポリシーにお客さまが引っかかる、という問題です。非常によく問われます。

⇒回答においては、お客さまの気持ちに寄り添いつつ、なぜ刺青がダメなのか、というポリシーの背景の説明と解決策の提示が必要です。

 

2.悪天候時の代替アトラクション

「せっかくの箱根で悪天候」(2019-1)、「台風で新幹線が運休」(2020-2)、「山鉾巡行が天候不順で中止」(2021)、「雨の場合の桜島観光」(2022)

⇒これらについては、悪天候でも可能なアトラクションには何があるか、をあらかじめ考えておくと代替案を提示する時に助かります。つまり、屋内でできること(博物館めぐり、温泉、グルメ、ショッピング、等)です。

 

3.食べられない問題

「ハラル食」(2018-3)、「生魚が食べられない客」(2019-4)、「蕎麦アレルギーの方への対応」(2021-5)、「すき焼きの生卵が苦手」(2021-6)

⇒これらについては、「食べられない理由」が何か(宗教的理由か、医学的理由か、文化的理由か、単なる好き嫌いか、等)によって対応が異なることに注意する必要があります。

 

 

4.飽きた・疲れた問題

「京都で神社仏閣に飽きた」(2020-4)、「相撲の全取組を見るのはきつい」(2020-6)、「京都で子供が神社仏閣に飽きた」(2022-2)、「金刀比羅宮の階段に妻が疲れた」(2022-4)、「天ぷらに飽きた」(2022-5)、「人の少ない静かな観光地へ行きたい」(2024-1)

⇒状況と相手を見ながら、気分転換になる提案をする必要があります。

 

5.桜が散ってしまった問題

「東京の桜が既に終わっていた」(2019-3)、「日光の紅葉が既に終わっていた」(2019-3)、「桜がすでに散ってしまっていた」(2024-3)

⇒桜前線(紅葉前線)の説明を絡めながら、場所の移動を提案することになります。

 

6.ポジティブリクエスト問題

「寿司作り体験をしたい」(2019-2)、「夏祭りに参加したい」2019-2)、「日本庭園で着物を着て写真撮影希望」(2019-5)、「プロの三味線の演奏を聴きたい」(2022-6)、「日本の武道を体験したい」(2023-5)

⇒問題なくお客さまの要望を100%かなえることのできる可能性が高いものです。明るく対応するのが大切。

 

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2024年度 全国通訳案内士試験 二次口述過去問詳解【英語】(下)