インプットとアウトプット

こんにちは。杉森です。

新年度が始まりました。桜も咲いていて、いいムードです。

全国通訳案内士試験も、3月までは、すでに終了した2022年度の試験が「本年度」の試験でしたが、4月からは「本年度」の試験とは、これから迎える2023年度の試験のことを指すことになります。

感染対策の規制も徐々に緩やかになり、外国人観光客も戻ってきたせいか、通訳案内士試験に挑戦される方の意気も上がっているのを感じます。

なぜなら、PEPの二次口述レッスンを今の時期から受講されている方が、例年より増えているからです。

さて、二次口述にはご存知の通り、通訳とプレゼンという2つの課題が出されますね。

勉強法という観点からこの二者を説明すると、通訳はアウトプット系、プレゼンはインプット+アウトプット系といえます。

インプットとは知識等を頭に入れること、アウトプットはそれを実際に使ってみること(演習)を指します。

もちろん、どんな課題でも両方が大切なのですが、その割合は、通訳の場合、インプット対アウトプットは1対9、プレゼンの場合、6対4、程度と私は考えます。

通訳をする際「私は単語がないから…」と言われる方がおられます。たしかに語彙は多い方がいいのですが、通訳学習において単語は最優先事項ではありません。

一次筆記試験を通過できる実力のある方は、基本的語彙はすでに備わっています。そうした人が通訳を学ぶ上での最優先事項は、通訳の原理に則って、原文をよく聴き取り、それを自分の持っている語彙で言い表す力です。つまり、演習で鍛えるわけですね。

通訳の原理の解説は、書籍『逐次通訳七番勝負!』にあります。DVD付きなので、演習もできます。

また、解説講義(一部)はYouTubeにあげてあります。講義のフルバージョンは「二次口述特別動画セミナー」で受講できます。

一方、プレゼンは自分で話す内容を考えなければならないので、知識の入力が大切になります。

二次口述過去問の一覧をご覧ください。出題範囲は広範です。

このように、両課題は「英語を話す」という点では共通ですが、その勉強法は大きく異なります。

これは、通訳が「他人の言ったことを言う」という活動であるのに対し、プレゼンは「自分で話題を組み立てて言う」という活動だからです。

今年度の最終合格を目指される方は、早い段階から両者をバランスよく学習されることをお勧めします。

「最終合格」だけが「合格」です!今年本試験に挑戦される方は、ぜひ楽しく、正しい方法で頑張って、成果を出されますよう!

▶PEPニュース
・「ドリル式 モデル・プレゼンテーションBest集 Vol.1

「守破離」に則り、インプット⇒アウトプットの演習ができるプリント教材です。

・通訳演習は、学習動画サブスク「PEP動画ホーダイ」です。
通訳は、本を読んで英語表現を覚えてもできるようになりません。「音声で演習」が大切です。

特に「初見」での練習をするためには、「問題の選択、読み上げ出題、通訳時間1分の管理」を他人にお願いする必要があります。これを最も簡単にかつ経済的に行う方法が、動画による演習です。
「PEP動画ホーダイ」は1日当たり100円、独学者の味方です。

2022年度の全国通訳案内士試験 一次筆記の問題と解答・解説をアップしました。解答・解説では、英語長文の和訳の質にこだわったことと、地理歴史の難読漢字にルビを振ったことが特徴です。どなたでも無料でDL、ご利用いただけます。