時間超過分は0点

全国通訳案内士試験二次口述の各課題には、時間制限があります。

プレゼンは2分、外国語訳(通訳)は、読み上げ開始後すぐに開始し、1分以内に終了、といった具合です。

タイムキーピングは、試験官側が行ってくれるので、受験者はこれに従ってさえいれば失格になることはありません。

しかし、プレゼンが時間超過した場合は、そのプレゼンは途中で止められてしまい、中途半端な印象になります。

通訳の場合、時間内に訳しきれなかった分は、採点対象から外されてしまいます。

よって、受験者がよい点数を取るためには、このプレゼン2分、通訳1分、という時間感覚は、受験者側で体得し、コントロールする必要があります。

この時間間隔を身に付けるには、普段からタイマーを用いた練習を重ねる必要があります。

私がYouTubeで無料提供している2分計と1分計を、ぜひ使って練習してください。タブレットなどに入れて使うのがお勧めです。

このタイマーの良いところとしては、①画面が大きく数字もクッキリとしているので、チラッと見るだけで時間が読み取りやすい、②「秒読み」が入っており、時間経過を自動音声で知らせてくれる、③最後のタイムアップの際のチャイムがやさしい(キッチンタイマーなどの「ピピー」という音は、ちょっときつい感じがしますよね)、が挙げられます。

私は、二次口述の個人レッスンを起ち上げる際に、こうした使いやすいタイマーが欲しい、と思い、既製品がないかどうか、探しに行ったことがあります。

しかし、そのようなものはどこにも売っていません。タイマーといえばほとんどがキッチンタイマーのような小さく、かつ、音がきついものしか見当たらないのです。

途方に暮れていたのですが、あるときハッと気づいたのです。動画で作ってしまえばいいのだ、と。

専用の動画にすることで、①画面をハッキリ大きく(タブレットのサイズに)することができる、②「秒読み」を入れられる、③終了チャイムの音もやさしいものにできる、④いちいちタイムをセットする必要がない、と、全ての問題が解決しました。

そして、さらにこの動画タイマーは、通訳独習用の動画教材「番勝負!」シリーズなどに組み込まれます。

ちなみに、この「番勝負」という名前は、学習者の集中力を削がないようにとの配慮から、動画タイマーに組み込んだ「ごちゅうびょう~」という時間経過を音声で知らせる仕組みが、私が好きな将棋で見られる「秒読み」(テレビ将棋などで見られる)に似ていたところから、私が名付けたものです。

このタイマーができたことで、タイムキーピングを自動化することができ、学習者は、通訳において最も大切な「集中力」を削がれることなく、独りで通訳演習をすることが可能になりました。

このように、この「動画タイマー」は、一見どうということはないようで、実は非常に画期的な発明だったと、私は思っています(笑)。

試験では、どんなに芸術的な訳ができても、時間制限を守れなければ、採点してもらえません。これは実務にも通じます。

また、人間の脳は、時間制限の下で訓練すると、はじめて効率よく学習するといわれています。

ぜひ、普段の練習にタイマーを使ってください。

▶PEPニュース

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