ガイド二次直前「脚下照顧リスト」

いよいよ、2021年度の全国通訳案内士試験の二次口述が次の日曜日に迫りました。

受験準備において受験者が最も心血を注ぐ対象は、もちろん、自身の学力の養成です。しかし、その学力をいかんなく発揮するためには、万全の状態の自分の身を会場へ無事に運ぶ、ということが大前提となります。脚下照顧、試験本番を迎えるにあたり、注意すべき点をまとめました。大きな勝負に臨むにあたり、事前に排除できる負担は可能な限り排除しておくべきです。参考にしていただければ幸いです。

1.体調管理
最重要。本番前日はもちろんですが、睡眠、食事等は、数日前から気を使いましょう。体を冷やすもの、消化の悪いもの、生もの、アルコール類は控えめにしましょう。前日は、勉強もほどほどにして、リラックスに努めるとよいでしょう。マッサージやサウナ等はお勧めです。

2.会場へのアクセスのチェック
会場へのアクセスについては、下見ができれば理想的ですが、なかなか難しい場合もあるでしょう。その場合、今はネットという便利なものがあります。利用する公共交通機関等については、何時何分発のものを利用するか、そのためには何時に家を出るか、についてまで完全に前日までに計画し、書き出しておくことをお勧めします。当日は、そのメモを見て、機械的に行動するだけ、というふうにしておきましょう。Googleマップの写真を使って、会場までの道筋をあらかじめ見ておくこともお勧めです。とにかく当日は、試験の内容以外のことには、頭をなるべく使わないですむように準備すべきです。

3.服装の準備
どんな服装で行くかについても、前日までに決め、下着から靴下に至るまですべて、揃えておくべきです。靴を磨いておくことも忘れずに。服装をどの程度フォーマルにすべきか、という問題についてですが、基本的に、普通の常識的な服装であれば、服装を理由に減点されることはありません。ただ、気になる人は、リクルートスーツを着ていけばそれでOKです。また、会場でさまざまな温度に対応できるよう、脱ぎ着のしやすい服装にしておくことは重要です。服装は天気にも影響されますから、天気予報もチェックしておきましょう。それから、今年は「不織布の」マスクが試験会場で必須になっています。洗って再利用できる布マスクは、通常不織布ではなく、使用不可です。確実に事前に予備まで入手しておきましょう。

4.持物
持物の準備も、前日までに完璧にしておくべきです。
スマホとお金、ハンカチ、など、普段の外出でも持ち歩くものは、たぶん忘れないと思いますので、試験固有の必携物をリストアップしておきます。

(1)受験票と身分証明書
受験票の記述をよく読んで、正しく準備しましょう。利用可能な身分証明書の種類は、受験票の注意書きに限定列挙されています。ものによっては2種類必要となりますので注意しましょう。

(2)筆記具
昨年に続き、今年も筆記具は持ち込み制となっています。昨年は、筆記具を忘れた人のために会場備え付けの筆記具も準備されましたが、今年については不明です。
種類は、鉛筆、シャープペン、ボールペン、の3つに限定されています。私のお勧めは、多色ボールペンです。理由については、昨年私が作ったYouTube動画「使いやすいペンは?「お気に入り」ペンを今から準備しよう!今年はMYペン持ち込みが必須!全国通訳案内士試験二次口述」をご覧ください。

(3)腕時計
これも受験票に注意書きがあります。会場ではスマホを見ることができませんので、普段スマホで時間を確認している人は、注意が必要です。辞書機能、通信機能がないものであることが必要です。また、アラーム等が鳴ると失格のペナルティがありますので、そうした機能もないものが安全です。

(4)手鏡と使い捨てカイロ
これは私のお勧めです。手鏡は、面接室に入る前の最終チェック用(ネクタイが曲がっていないか、等)です。会場ではスマホのミラーアプリは使用不可であり、トイレの鏡を使いにトイレに行くには手続きが必要となりますので、手鏡があれば、トイレに行かずにチェックが可能となり、便利です。使い捨てカイロは、無論、会場が寒い場合の保温用です。運営側が、あなたにピッタリの室温を準備してくれる保証はありません。万全の体制は自力で確保する必要があります。
なお、PEPの会員様には、「合格手鏡」と「合格カイロ」を無料で配布させていいただき、好評をいただいております。この件は、PEPのホームページの「合格体験記」にも記されています。

(5)紙の読み物
会場では電子機器の使用が制限されるので、最終チェック用のノートや参考書は、紙媒体である必要があります。あまりたくさん持って行っても仕方がないので、どれを最後に使いたいか、前日までに決めて準備しておきましょう。
また、試験が終わった後も、待ち時間があり、電子機器使用禁止の状態で拘束されます(場合により1時間以上になることも)。その際、許されるのは紙の本のみ(新聞は不可)なので、この場合、時間を持て余さないよう、紙の本を準備しておきましょう。

(6)音声教材
会場に着くまでの道中に、イヤホンで英語の音声を聴くことはお勧めです。頭のリズムを英語モードにする効果があります。普段使い慣れたデバイスに、自分の聴きたい音源を入れて準備しておきましょう。

以上です。試験が終わるまでは、ある程度の節制が必要ですが、それを行う「本気」の人に勝利の女神は微笑むことでしょう。皆さまがこれまで培ってきた力を本番でいかんなく発揮され、最終合格の栄冠を勝ち取られることをお祈りいたします。